A KIRAは確かにそのスキーセンスがすばらしいことや、また選手としての気質も申し分なく、ポテンシャルの高さは群を抜いた存在であったが、でもトップ選手を育成していく中で、必ずしなければならないこと、それはレースに出場するための、そのレース期間の何十倍もの時間を費やしての細かな準備作業だった。これに関しては、私たちができるのは選手個人のマネジメント(スケジュール管理やスポンサーの収集など)、マテリアルのセットアップであるが、しかしそれ以外で選手がこなさなければならない最大のポイントはコンディショニング。これに関してはその時点でのコンディションのデータを測定し、ある程度のスパンの時間をかけての忍耐強いトレーニングだったのだ。これこそAKIRAが一番苦手としている部分で、その当時私が聞いていたAKIRAのコンディショントレーニングといえば、おざなりのものでしかなく、そして体調管理面においても食事の管理もかなりずさんだった。